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コラム2024/05/27

相続・贈与に関する税金

北海道札幌市にある相続問題の相談窓口、さっぽろ相続相談窓口「ワンストップ5」です。今回は相続・贈与に関する税金についてコラムを掲載します。

 

令和611日から相続・贈与に関する税金が大きく変わりました。

 

一定額以上の財産を受け取ると、受け取った人(受贈者)は贈与税の確定申告と税金を納める必要があります。

贈与税の課税の方法には「暦年課税制度」と「相続時精算課税制度」の2つがあります。

 

① 暦年課税制度とは

暦年課税制度とは、通常、適用される贈与税の課税制度のことです。

毎年11日から1231日までの1年間の受け取った贈与額を合計し、基礎控除額110万円を差し引いた金額をもとに贈与税を計算します。

贈与額が110万円以内であれば、贈与税は発生せず、申告も不要となります。

 

② 相続時精算課税制度とは

相続時精算課税制度とは、生涯で2,500万円までの財産を贈与税が非課税で受け取ることのできる制度です。

この制度を利用するためには、贈与者は60歳以上であること、受贈者は18歳以上の子または孫であることなどの適用対象要件に加え、最初の贈与税の確定申告時に適用を受けるための届出書を提出するなど一定の手続きが必要です。

 

暦年課税制度と相続時精算課税制度のどちらの課税制度であっても、贈与者が亡くなった時において生前に受け取った贈与財産を相続財産に加算する必要があります。

税制改正前は、相続財産に加算される贈与財産の範囲は、暦年課税制度の場合には、相続発生前3年以内に贈与を受けた贈与財産、相続時精算課税制度の場合には、この制度を適用した贈与財産の価額を加算して相続税を計算することとされていました。

 

今回の税制改正後は、暦年課税制度における相続財産に加算される贈与財産が相続開始前3年以内のものから、相続開始前7年以内のものへと拡大されます。

ただし、令和6年からすぐに7年間分の加算が始まるわけではなく、順次加算期間が延長されていくことになります。

例えば、令和961日に亡くなった場合の生前贈与の加算対象は、令和611日から相続発生までに受けた贈与(35か月)。

令和1191日に亡くなった場合の生前贈与の加算対象は、令和611日から相続発生までに受けた贈与(58か月)ということになります。

改正により、相続時精算課税制度を選択した場合にも贈与額から基礎控除110万円を控除できることになりました。これまでは基礎控除110万円を控除することはできなかったので、相続時精算課税制度を利用するケースではこの制度が使いやすくなったといえると思います。

 

では、大きく変わった贈与課税ですが、結局のところ暦年課税制度と相続時精算課税制度のどちらを利用した方が節税対策になるのか?が気になりますよね。

 

これについてはどちらを利用すると良いのかはケースバイケースです。

相続までの期間、財産所有者の財産の規模や年齢、年間の贈与額によって有利不利が変わります。

よくよく制度を理解して、計画的に贈与をするようにしましょう。

 

さっぽろ相続相談窓口「ワンストップ5」では、定期的に相続に関する相談会を無料開催しています。相続・贈与に関する個別のご相談についても対応しておりますので、ぜひご利用ください!

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